品質、環境マネジメント、内部統制強化・管理強化など、巷では「マネジメント」がビジネス誌やWebを賑わしている。特に最近では、J-SOX法関連の記事でどこもかしこも埋められていた印象がある。
世間ではマネジメントを考える際には、性悪説が基準になりつつある。つまり、悪いことができる余地がある組織そのものを悪とする考え方だ。実際に悪いことをした・しないに限らず、その余地がないこと、あっても監視下において、それを発見できることが説明、保証できないとクロだと言われてしまう。
ただでさえ管理強化は「守りの経営」と呼ばれているうえ「性悪説」に立って考えろと言われるモンだから、その後ろめたさは拭えず、決して「楽しい」仕事とは言い難いのかもしれない。
最小のルールが最大の効果を生む、というのが考えを私は支持したい。
これは性善説に前提にして初めて成り立つはずで、当然、近年の雇用の多様化・流動化などによる構成員の確保が困難であったり、構成員の早期育成が経営において重要な競争源泉になっている現実を考えると、あくまで理想論であり、現実との乖離の大きいのだろう。
この間、面白い記事(自己組織化プロジェクトの育て方)を見つけて拝読。
アクセンチュアに勤める書き手が、複雑系の理論「自己組織化」をプロジェクト・マネジメントに適用しようという記事だ。
最近、Web2.0で有名なミームマップでは、”Radical Trust”として「進化的性善説」が重要な要素として挙げられている。無秩序なるものはネットワーク環境下において自然淘汰されていくという考えらしいのだが、ある程度規模のある参加者が、利用者でありながら自然淘汰における教師的役割を担うことで成立するものであるから、規模の見込めない小規模組織(オープンにされていないクローズドなネットワーク)においては、効果を発揮するのは難しいだろう。
いずれにせよ、内部統制=ルール厳格化という道を突き進む傾向にあるとしたら、何らかの方向転換を促したい。形骸化にされ、魂のない仏になってしまう危険性を孕んでいることは、誰しも経験的に察することだろう。