401kへの加入を考える

さて前回では401kの加入・非加入は、労働の対価の支払いを都度とするか、後払いとするかの違いであることを述べた。自身の運用に自信があれば、手数料の高いファンドを利用しなくとも、都度給与や賞与として手にすることで限られた商品に縛られることなく自由な運用が可能となる。また、若い間には過度に老後の心配をして溜め込まなくとも、もっと自分に投資してもよいだろう。そういった意味では、非加入はひとつの選択肢としてアリだとも思える。中途脱退は可能であるが「老後資金」として資産を固定化することが前提になっているからだ。
ただ、多くの税金が控除できることは無視できない。まず、掛金を拠出する(会社にしてもらう)際に所得税がかからない(控除される)。さらに、運用によって得られる収益(利子、配当金、売買益)にも税金はかからず、再投資額が大きくなるため長期運用では「複利の効果」が大きく得られることになる。最後に、運用した結果を受給する段になって初めて課税されることになるが、脱退して受け取る場合以外は、一定の税金が控除される。
加入せず、自身で運用しようという場合には、給与や賞与として受け取る場合に所得として課税され、金融資産が配当や分配金に対して課税され、最後に現金として受け取る際に、売却益として利益分に課税される。
まとめると、退職金を運用する場合には「自己投資に注力する(例えばを年収2倍にするためにお勉強をするとか)」など老後資金として固定化させたくない場合、「どうしても自分にあった商品がない」など既に運用の頑固なポリシーがある場合でない限りは加入を勧めたい。変な話だが、全てを理解して計画・意思決定することは難しい、初めてすぐの金額の小さな間に、いろいろ勉強代を支払うつもりで損をして軌道修正していかなくてはしょうがない部分もある。なによりも、興味と学ぶ意思があれば最終的に損はしないはずだ。
既に株式や投資信託などで運用を始めている場合には、既存資産とのバランスに注意したい。これまでと同じく「老後資金として固定化が前提」であることと「税に有利で複利効果が大きい」ことを念頭において、既存資産の一部を確定拠出年金で担う、既存資産と性質の異なる商品でリスクを分散させる、いっそ確定拠出年金では定期預金などのローリスク(ノーリスク)商品で運用し、現状の資産全体のリスクを維持するなどの選択肢があるだろう。複雑にはなるが、選択肢が増えることの自由さを楽しみたい。


追記
資産設計の本当の基本は、20代のいま、やっておくべきお金のこと
投資性商品などについては、内藤忍の資産設計塾
を一読されることをお薦めしたい。

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