オトナのアソビを教えてやろう

先週末に実家へ帰省した際、日曜日のうららかで、少しジメっとした感じがなんだか夏らしい予感を感じさせる午後のこと。
5歳の娘が突然、選挙活動を始めた。
私と妻、父、母、妹のところのそれぞれ順番にやってきて頭を下げている。同じ票集めなら、順に巡って頭下げんじゃなくて、ダイニングを陣取ってウグイス嬢的ポジションにぬいぐるみでも並べながら街頭演説でもしてもらいたい。
娘から話を聞いてみる。
どうやらゲームの参加者を募っているようだ。そういや前回帰省した際に「あれで遊びたい」とか何とか押入れを指差して言ってたような気がする。一体何をしたいと言ってたっけ。
「ドンジャラ。」
あれね、あれね。押入れにあった「うちのタマ知りませんか ドンジャラ」ね。5歳の君があれで遊べるとは到底思えない。既に私の妻、母、妹の票が獲得できているらしい。あとは私か、私の父しかいない状態まで得票できているというのか。そういえばさっきリビングから「ぉかーちゃんに言うておいで」と父の声が聞こえてきてた、既にアンチドンジャラ派に一票投じているようだ。仕方あるまい。いや、ちとまて娘を入れたら既に4人揃っているじゃないか。おめでとう娘よ、既に当選が確定しているぞ。「ぅうん、あーちゃんはお母さんとチームやねん」やっぱり仕方あるまい。
みなで一通りマニュアルを確認して、当初は嫌々だったながらも、和やかな雰囲気でゲームを開始する。娘もマットをじっと見ては、それらしく役一覧表やら点数チップなどを積み上げて大人しくしている。
ところが1,2巡して一通りルールを把握し始めたあたりから不穏な雰囲気になってくる。
「コラあーちゃん、人の牌を見るんじゃねぇ」だの、「3,3,3・・・」「ゴルァあーちゃん、せっかくの暗刻を読み上げるんじゃねぇ」だの大人のゲームは急激にヒートアップ。
「わーぃ、あーちゃんイッパイお金(=チップ)持ってるなぁ」
既にチップの仲介業と化していた娘のこの一言で大人たちは完全にカチンときた。
「お前の金ちゃうわー!」
負け組からの一斉砲火を浴びた娘は、さすがにヤバい空気を察したようだ。大人しくなったと思ったら、既にこの場にあらず、気付けば娘はリビングで父とテレビを見て二人でケラケラ楽しんでいた。

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