コマなし問題 第二期

以前、娘の「コマなし問題」がたった一日にしてその幕を下ろしたことを記した。つまり、娘が自転車の補助輪を外されても突然練習なしに10mほどコケずに乗れてしまったため、その後「コマなし問題」が大きく問題視されることはなかった。
しかし、それは次の新たな問題を生んでいた。
その日以来、娘はすっかり「(補助輪を外した)自転車に乗れる」と思い込んでしまったのだ。発進時に親の補助を要し、ハンドル操作だけで曲がろうとする状態では、とてもではないが「自転車に乗れる」といえる代物ではない。しかもその後、公園へ自転車に乗りに行こうと誘っても「今日はコマ付けとくわ」と何やらビビり始めたような様子も見え隠れする。
これはマズい傾向にある。
実は心情的には理解できなくもないのだ。私自身、何事もゴールが見え始めた途端にいっきに歩みを止めてしまう性格だ。もうむしろ「詰めの甘さ」を具現化してヒトの姿かたちを持ったのが私だと言えるくらいだ。しかし何としてでも練習させない訳にいかない。私はこの事態を非常に重く受け止め「コマなし問題(2)」として解決に当たることとした。
ここ一ヶ月程、毎週のように公園に誘い出して自転車に乗せてみた。下り坂道発進で、発進時のバランスのとり方を習得させては発進時の補助を不要にし、コケると危ないのだが地面の抵抗が小さいコンクリート地では走る感覚を覚えさせ、公園から川沿いの遊歩道へ場所を移しては走行距離を徐々に伸ばしていく。
そして今日、対策の集大成として我が家から1.5kmほど離れた鶴見緑地公園まで自転車で行ってきた。もちろん娘はママチャリの子供乗せではなく、自分の自転車に乗っている。できるだけ道幅が大きく起伏が緩やかで、かつ車や人通りが少ない場所を選ぶなど細心の注意を払い先導していく。
どうやら問題なくついて来れてそうだ。いや、それどころか公園でもヒトの動きを見ながらきちんと回避できてる。闇雲について来るのではなく、先導の私が通行者を右から避けたとしても、後ろからついて来る娘は状況を見ながら左から避けたりしてくれてる。
これだったら、今後それなりに自転車で出かけることもできそうだ。今日の結果なら「コマなし問題(2)特別対策本部」も解くことができる。前回同様、駒取転二研究員にコメントをいただいてみた。
「珍しい例であるが故のユニークな苦労があったようだ。早くにおける父親の問題意識の高さと彼の指導力が、解決までの距離を短くしている。しかし彼女自身が非常に調子にノる性格だと思われることから、「乗れるようになった」という確証を自覚するまでの時間をできるだけ先延ばしすることが、結果的に気を緩めず、さらなる上達へ繋がるものと思われる。」

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