6月
2008
どうやって「やりたいこと」を見つけるか
前回、前々回から引き続いて、もう「そして伝説へ」と副題をつけたい衝動を抑えての3回目。
どうやって「やりたいこと」を見つけるのか。
ストレートな模範解答を挙げるなら、好奇心をもって様々なことへトライすべし、となるのだろう。しかし、正解なのだろうがあまりに不親切だ。少なくとも私は、そんな表現では胆に落ちてこない。(そして「飛躍しすぎやしないか、前回までの2回の前振りは何だったのか」という話になる)
SNS内で友人、もしくは、見ず知らずの「友人の友人」からいただいたコメントにも(エントリを紹介いただいた「友人」に感謝を表します)、「興味」を引き金にして「やりたいこと」を手中に引き寄せる(あるいは偶発的に発生する)というお考えが比較的多かった。
理屈っぽく推し進めるなら、たとえ興味や趣向と呼ばれるものも、自らゼロベースで生み出すものではなく、また、全くの偶然で自然発生するものでもなく、両親などそれまでの人生で関わってきた人々を「真似て」いるだけに過ぎないという説もある。
かといって、参照先の興味や趣向の起源を追い求めるとキリがない。はい、出ました「棚上げぇー(前に突き出した人差し指を左右に振る)」。興味の発生源は「わかんない」と、結論を保留にします。
就職活動の面接とかで「一番何かをやり遂げてうれしかったことは何ですか」という質問がある、というか表現はどうであれそのような「うれしかったこと」を問う趣旨の質問がある。今ここで振り返ってみると、その問い方に対し「うまいこと考えたな」と思える節がある。充実したと思えることでもなく、うまくできたことでもなく、もちろん、今まで一番褒めてもらったことといった稚拙な質問でもない。
前述の「やりたいこと」に包含された種々の意味的な要素が「うれしかったこと」を問うことで、暗黙であっても比較的効率良く引き出せる。つまり「やりたいこと」に対する結果として「うれしいこと」と表現することが、言い得て妙だと思うわけである。さらには、その回答は、複次元上に表現されたベクトルについて、各座標軸上の大きさへと分解できる。それぞれの大きさは、ベクトルを特徴付ける「重み」であり、そのことから、一般的に「価値観」と呼ばれているものを洞察することができる。「能力発揮要求5、承認欲求4、自己実現2」といった風に。
単純に「興味がある」という表現で身動きがとれなくなったものを、座標軸上へと分解する、もしくは、メタレベルへ汎化させることで、およそボンヤリと場所は見えてくるのではないだろうか。その「ぼんやり」のままだとしても、それをそのまま自分で「認知」さえできれば良いのだ。
何にでも興味をもってみることから始める、のではあまりに無鉄砲じゃないか。探索対象の領域を絞り込んでみるのは真っ当な手段だ。キャンバスの上にリンゴの絵を描くのが難しいなら、明らかに背景や余白となる部分から塗りつぶしてみるだけでよい。リンゴの輪郭から描く必要はない。こんなのはリンゴじゃないと言う奴がいたら、リンゴではないが「リンゴの影」だと豪語してやればいい。
「自分探し」とは、海外の見知らぬ土地へ旅行して、自分をリセットすることなんかじゃ決してない。ストイックに内なる自分と対峙して、「興味」のその先に(その内に)あるものを、せめてその影だけでも見つけようとする姿勢であるべきだ。
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