子どもは判ってくれない
内田 樹
洋泉社
子どもは判ってくれない(Amazon.co.jp)
取り上げるテーマの割には表現が重々しくならず、軽快な語り口であるから読み進めるのも早い。だが、文学チックというのか上記例のような反語表現などが多く、あまりにも軽く読み進めると「え何、どゆこと?」と2,3回前後を読み返すことになる(3回読んでも分からない場合は、自分の読解力のなさを反省しつつ読み飛ばした)。
軽くて深い評論。他の著書も読んでみたい、そんな気分にさせられた最初の出会いである。
子どもは判ってくれない
内田 樹
洋泉社
子どもは判ってくれない(Amazon.co.jp)
取り上げるテーマの割には表現が重々しくならず、軽快な語り口であるから読み進めるのも早い。だが、文学チックというのか上記例のような反語表現などが多く、あまりにも軽く読み進めると「え何、どゆこと?」と2,3回前後を読み返すことになる(3回読んでも分からない場合は、自分の読解力のなさを反省しつつ読み飛ばした)。
軽くて深い評論。他の著書も読んでみたい、そんな気分にさせられた最初の出会いである。
ロハスの思考
福岡 伸一
木楽舎
ロハスの思考(Amazon.co.jp)
持続可能性か。 資源の枯渇によって経済活動が立ち行かなくなるようではいけないのだが、有限性への危機は確実に迫っている。日々の生活において、なるべく自然の大きな循環サイクルを狂わせることがないようにする配慮のようだ。しかし、どちらかと言うと忍耐力のない私としては、持続可能性が「エコ、エコって騒いでいるけど、一時だけキャンペーンやっても意味がないんだよ、継続しなきゃ」という意味に感じ取れて仕方ない。世界の急速なグローバリゼーション、均一化、フラット化する将来を疑問視する思想であり、抵抗勢力とも言える。
ここまで書いておいて何だが、一部節で興味深い記述があったものの、全体評価としてあまり面白くない印象を受ける。BSEに関する米国牛肉輸入再開の是非について40頁にも割かれていたり、ミネラルウォーターとナチュラルウォーターを挙げて、「これはロハス。これはロハスじゃない」とラベリングするばかり。雑誌に掲載した記事の単行本化であるため、重複した表現が多く、最後もこれまた40頁が対談集になっていて、読み終えても主題がボヤけたままだ。
ブッダとそのダンマ
B.R.アンベードカル 山際 素男
光文社
ブッダとそのダンマ(Amazon.co.jp)
決して帰依しようとまでは思わないが、オカルト的な内容ではなく、人と人との交わって暮らしていくための道徳の必要性やら、極度の執着や貪欲への警告など、内容はシンプルで非常に実践的で、「シュ、宗教ぉ?」といった抵抗感は思っていた以上にない。
読み終えて、なんとなく清涼感すらある一冊。道徳的素養や教養としても読むに価するだろう。
Web2.0への道
インプレスR&D
Web2.0への道(Amazon.co.jp)
どうやら、INTERNET Magazineの記事の寄せ集め(マッシュアップ?)になっているようで、書き手もバラバラなら質も粒度もバラバラな記事が集約されているものだから、全頁を丁寧に読むようなことはお勧めしない。興味のある箇所を押さえておく感じが良いと思う。
言われてみれば当然なのだが、英語では2.0を「ツーポイントオー」と読むらしい。読みにくくね?「にぃてんゼロ」ってのも大概言いにくいと思う。感じたところでは「ニテンレィ」ってのが一番言いやすくてしっくりくるのだが、いかがだろう?ま、本筋とは関係ないうえ、実は私もあまり気にしてはいない。書くことないので、ちょっと引っ張ってみただけだ。
新・ゴーマニズム宣言〈15〉中流絶滅
小林 よしのり
小学館
新・ゴーマニズム宣言〈15〉中流絶滅(Amazon.co.jp)
純粋に連載の単行本化のようで格差社会についてばかり集約されたものではなかったようだ。格差の広がりつつある中、市場原理主義の負け組を「自己責任」という言葉で一蹴する知識人には「ノーブレス・オブリージュ」が欠如していると指摘。選択肢に満ちた世界では、個人の考えのあり方のみにスポットを当てていた。社会という観点からまで視座を高めることができていなかった。なるほど、これには共感を覚える。我が家は収入レベルとして、(主観的に)下流ではないのだろうと信じているが、一時的な感情に振り回されたり、近視眼的な快楽主義に傾いたりして下落する恐れと常に対峙する状態にあると思っている。毎年リーグ降格のスレスレのところをしがみついているという感覚だ。
読み進めるにあたって、靖国問題や戦争に係る歴史観についてなど、戦争論でも唱えられていた内容の重複があり幾許か「斜め読み」をしてしまった。格差についての論述が気になって、戦争観に関しては完全に思考停止してしまった。言い訳するならこんなところだろうか。
PHP徹底攻略―Webとデータベースの連係プログラミング
堀田 倫英 広川 類 石井 達夫
ソフトバンククリエイティブ
PHP徹底攻略―Webとデータベースの連係プログラミング(Amazon.co.jp)
覚えなおすという意味で、アタマからきちんと読み直すことにしたのだが、インストール手順から、言語仕様まで基本的なところが押さえられているので、実際プログラミングする際には、読み返すことになるだろう。また、後半のリファレンスもある程度覚えてしまうまではお世話になりそうだし、何より「何ができるか」をざっくり掴むことができて読みやすい。
PHPという言語自体もオススメだし、PHPの教則本としては、この本が一番のオススメ。
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
ダニエル・ピンク 大前 研一
三笠書房
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代(Amazon.co.jp)
ところがここから、自己啓発色が濃厚になる。「右脳思考」を軸として、6つの必要なセンス――デザイン、物語、全体の調和、共感、遊び心、生きがい――が重要であると説く。つまり機械や他の人にマネされにくい特長を磨いて、伸ばすべきだという中身だと解釈している。広い目で拡大解釈するならば、フラット化する世界に述べられている「今後必要な人材」とも重なる部分は多い。
私は啓発の色濃い書籍は避けるきらいがあるのだが、「騙されたつもり」で読み通してみると、以外と楽しかった。感情、デザイン、音楽などのアートな話題が多い。結果的には、それらが今後ビジネス活動の中でどのような役割を担うのかといった主旨なのだが、上記6つの感性を磨くエクササイズまで付いていて、重苦しくない雰囲気で読み進めることができたからだ。読んでいる感じだと、結構自分は右脳が使えてる気がするんやけど、どうなんだろー。大前研一ってなんとなく毛嫌いしてたんだけど、この書籍は食わず嫌いしなくて良かった。