若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来
城 繁幸
光文社
若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来(Amazon.co.jp)
厳密には「3年未満」というカテゴリからは外れてしまっている自分だが、著書でターゲットとして述べられる「若者」に自分はもちろん含まれており、そんな若者にとっては、あまりにショッキングな内容だ。ガツンとパンチの効いた風刺にえぐられるのではない、まさに著書が描く日本の未来のあまりもの暗さ、閉塞感、夢のなさにジワジワと心が塗りつぶされていく感覚を覚える。年功序列が崩壊してゆく過程にある中で、少なくとも若き人間は古き社会をスクラップすべく奮い立つべきなのだろうが、なぜだかそんな感覚を得られることはなかった。なぜだろう、私もここで述べられている「昭和的価値観」が抜けず、途切れたレールのその先にレールの幻覚を描いているのだろうか。 いや、やはりどうも内容が悲観的傾向にあり、問題提起には共感できるものの、当の若者としては、この本でその先の答えを探してはならない。もし答えが見つかったとすれば、「政治が悪い」というあまりにも安易な答えに思考停止するだけだろう。
そう、仕事の意味を改めて自分に問う、問題提起という位置付けにある。辞めるにしても、辞めないにしてもその理由を自分の中に見つけるためのスタートラインに立てた。そう考えれば、悲観的な中にも得るものがあると言える。
